主人公の子ジカくんは、土で汚れた野菜よりも、甘いピーカンパイが好き。そんな子ジカくんに何とか野菜を食べてもらおうと、お父さんジカは、野菜が身体にくれる魔法の力を教えます。 しかし、真実は、必ずしも望んだとおりの形で明らかになるわけではないようです。。。
一見、この本は、子どもたちに野菜を食べさせることだけを目的としているように思えるかもしれません。しかし、深く読み込んでいくと、大人になるつれ、「これは、恐らくああなるだろう」、などという固まった考えを持ってしまっているのではないか、と問われていることに気づくでしょう。生きていくうえで、最も重要なのは、常識や知識より、人生をユーモアの目で見ること。そのメッセージに、子どもに限らず、あらゆる年齢層の人が大きくうなずくことでしょう。